Friday, May 5, 2017

Kitra Cahana: My father, locked in his body but soaring free




【私がこの動画をお勧めする理由】
閉じ込め症候群――意識の明瞭なまま,ほぼ全身が麻痺したことで身体の中に「閉じ込められた」彼女の父は,多くの人にとって恐怖となるはずの体験の中で,むしろ精神世界の奥深くへと「開かれて」いきます。静かに,しかし力強く,自らの人生を歩み続ける父,そしてその父をひたむきに見つめ,向き合い続ける娘の姿を前にして,我々は言葉を失うとともに,そこにある確かな命のエネルギーを感じ取ることとなります。
 悲しみや無力感に打ちひしがれるとき,人生に行き詰まりを感じるとき,気力を失い,全てに見放されたような心地の季節を迎えているあなたに,ぜひ一度見ていただきたい動画です。

【印象的な英語表現】
“Rather, he watched from within as his body shut down, limb by limb, muscle by muscle.”
“…my father was able to speak and uplift, letter by letter, blink by blink.”
“Body was slowly and gently reawakening, limb by limb, muscle by muscle, twitch by twitch.”

“A by A, B by B”という表現が,このトークではそれぞれ,三つの場面で効果的に用いられます。麻痺が全身へ広がる場面,父が娘に語りかける場面,そして少しずつ麻痺から回復してゆく場面です。一つずつ,しかし着実に進んでゆく様子を表すこの表現が,父の生きる姿,そして娘の落ち着いた口調と重なります。

【投稿者】
ふみ


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